性質
鉱物の性質は次のような項目で表現される。
- 光学的性質
- 色 - 比較的、微量成分の影響を受けやすい。また、熱や紫外線などにより変色する場合がある。
- 条痕色 - 硬く、表面の粗い板に擦り付けたときにできる線を条痕といい、この色を条痕色という。条痕色は鉱物を粉末にしたときの色と等しい。条痕色は必ずしも鉱物結晶の色と同じではない。
- 光沢 - 結晶表面の質感。結晶表面の屈折率、反射率の影響でこの質感が決まる。光沢の表現は、金属光沢、ダイヤモンド光沢、ガラス光沢、樹脂光沢、脂肪光沢、真珠光沢、絹光沢など。
- 蛍光 - 熱や紫外線により蛍光を示すことがある。
- 屈折率 - 一般には密度の大きい物質ほど大きな屈折率を示す。単屈折と複屈折がある。造岩鉱物では、しばしば資料の薄片を偏光顕微鏡にかけ複屈折の大きさにより鉱物種を判断する。
- 化学的性質
- 化学組成 - その鉱物に含まれる元素の種類と割合。
- 結晶構造 - 結晶中で原子がどのように並んでいるかということ。
- 物理的性質
- 結晶系 - 晶系とも言う。結晶がどのような対称性を持っているかを表す。結晶格子を参照。
- 硬度 - 鉱物の硬さを表すときにはモース硬度が用いられる。硬度はゆっくりとこすり合わせたときの硬さであり、物理的な衝撃力に対する堅さではない。1–10の数字で表す。ビッカース硬度を用いる場合もある。
- 比重 - 水の重さを1としたときの重さ。
- 劈開 - 結晶構造によっては特定方向に割れやすい性質があり、これを劈開面という。鉱物によっては劈開を持たないものもある。劈開の表現は、きわめて完全、完全、不完全、きわめて明瞭、明瞭、不明瞭、無し。
- 断口 - 割れ口のことで、鉱物種によっては特徴的な割れ口を示すものがある。貝殻状断口、亜貝殻状断口など。