鉱物と岩石、鉱石

鉱物と岩石はよく混同されてしまうが別物である。岩石は、鉱物または岩石破片の集合体であり、化学的に均質なものではない。鉱物は、化学的にほぼ均質で、原子・イオンレベルで3次元的な秩序配列(結晶構造)を持つ。

具体的には、墓石などに使われる花崗岩(御影石)は岩石であるが、花崗岩は石英、長石、雲母などの鉱物の集合からなっている。また、単一の鉱物からなっていても、複数の結晶が集合していて、単一の結晶ではない場合、1種類の鉱物からなる岩石ということになる。たとえば、結晶質石灰岩(大理石)は方解石の結晶により構成されるが、単一の結晶ではなく複数の方解石結晶の集合体なので、岩石である。

この両者の関係は、よく「生物体」と「細胞」の関係にたとえられる。生物体を「岩石」とすると、それは様々な種類の細胞「鉱物」で構成されている、といった具合である。細胞の一つ一つは鉱物であるが、それが多く集まり固結していると岩石と呼ばれるようになる。

また、鉱物や岩石を資源として利用する場合、鉱石名で呼ぶことがある。鉄鉱石、硫化鉄鉱、ろう石、石灰石などは、鉱物名でも岩石名でもない。